My tech diary

ソフトウェアエンジニアをやっています。技術的内容を中心に調べたことを書いていきます。

エンジニア家を買う vol.05

Engineer will buy a house vol.05

これは、一介のソフトウェアエンジニア & デザイナーが、マイホームダッド & マミーになるまでを描いた記録である。

前回 vol.4 では、深大寺北町の土地に内見に行って、契約しかけたけど、冷静になってキャンセルした話を書きました。 今回はその続きの話です。

不動産内見 3回目

翌週に、再度、前と同じ不動産屋さんに向かいました。 キャンセルした旨を謝った上で、改めて、話を伺いました。

その中で、諸々の条件等を整理していきます。 まず、過去の成約事例から、近隣の土地の販売価格が具体的にどんなものかをお聞きしました。

土地の価格が、見事に駅からの距離に反比例していることが分かります。 もちろん北向きの土地や、旗竿地などは安くなるのですが、おおよそ同一条件では、駅に近いほど価格が上がっていきます。

そして、例えば武蔵境駅だと、駅徒歩5分みたいな駅近物件だと、土地の値段が占めるウェイトが大きすぎて、予算的に厳しいという現実が分かってきます。 あらためて、許容ポイントとしての "駅からの距離 or 都心からの距離" を再認識したのです。

"駅からの距離" を許容するのであれば、契約しようとしていた土地のように、駅から徒歩 30 分もかかるような土地も検討する必要があります。

一方、 "都心からの距離" を許容するのであれば、例えば中央線沿線であれば、小金井や国分寺、国立、立川、はたまた、八王子と視野を広げて探してみる必要があります。

この日は、一応、話を聞いた後に、深大寺北町よりは武蔵境寄りである、三鷹市井口の物件も内見させてもらって、比較をしてみました。 そこだと、駅まで徒歩 15 分や 20 分程度で行けるため、ギリギリ徒歩圏内となってきます。 ただ、そこだとやはりお値段的に上がってくるため、注文住宅は厳しめで、建築条件付きのフリープランなども考えなければいけません。

見せてもらった物件については、土地の形や条件などを比較すると、やっぱり深大寺北町のほうが気に入っていたので、値段高くなってまで買うことはないかなと判断しました。

チャリで来た (1)

深大寺北町の土地にする場合には、"駅からの距離" を許容しなければならないのですが、実際にそれはいかほどのものなのか? 耐えれるものなのか。これはいくら想像しようとしても、経験してみなければ意味がありません。

そこで内見を終えた同日、夜に、武蔵境駅前のレンタサイクルを借りて、自転車で走ってみました。

JR 東日本がやっているのかな、Suicle(スイクル) というサービスでゲスト利用も可能でした。 少しわかりにくかったのですが、中央線高架下に、駐輪場があり、 web で登録した Suica を使って、無人で借りることができました。

myhome_05_bicycle_route.png © Google Maps

まず武蔵境通りから南に真っ直ぐ伸びる "かえで通り" を南下、深大寺北町周辺に至った後、今度は幹線道路である "武蔵境通り" を北上、そして総武線始発駅である三鷹駅からの通勤も視野に入れているので、そのまま三鷹駅に向かい、返却のため、武蔵境通りに戻る、というルートプランを立てました。

そのとおり、まずかえで通りを南下していると、すぐに気づいたことが。 "かえで通り" めちゃくちゃ自転車で通りやすい!! これはかなり感動したんですが、この通り、自転車道が、歩道側ではなく、自動車道側に設置してあるんですね。これが何を意味するかというと、舗装が自動車道仕様なため、走っていてガタガタしないのです。非常にスムーズ。

また、歩道でよくある、横の通りがあるたびにある、段差がないため、この点でも走っている際のガタガタがないのです。

そして、ほぼ全域に渡って、自転車道と自動車道の間には、ちゃんと柵が設置してあり、自転車道もすれ違える広さがあるため、十分安全に走行できるのです。

このように快適な走行感のまま、東西を走る幹線道路である東八道路に到達しました。正直、これなら通えると思いました。時間にして 12 分程度でしたから、徒歩で 12 分のところに住んでいるのとそんなに変わらないなと。

そして、帰りは、これも計画通り南北を走る幹線道路である、武蔵境通りを北上しました。ここでも気づきが。武蔵境通り、こちらもかえで通り以上に非常にきれいな通りなのですが、こちらの自転車道は歩道側に設置してあります。そのため、舗装が歩道仕様となっており、また、横の通りと交差するたびに小さな段差があります。すると、実際の走行感は、見た目以上に実は走りにくい。

そして、トラブルは起こりました。スタバのあたりまで走ったところで、後輪タイヤがパンクしてしまったんです。小さな段差が多かったことも、多少は影響したのかもしれない。

そんなわけで、図らずも、歩いて武蔵境まで帰ることになりました。ただ、これはこれで良かった。なぜなら、歩くと、やっぱりとんでもなーく遠い、という感覚も得られたからです。もちろん歩いて帰れない距離ではないんですが、毎日はちょっとありえない。そんな距離でした。

そして、 Suicle にパンクした旨を連絡すると、なんと快くも、その日のうちであれば、パンクした自転車を他のと離した位置に返却した上で、当日のうちだとまた別の自転車を借りてもいいとおっしゃってくれました。

お言葉に甘え、第二号に乗り換えて、再度、計画していたルートをリトライします。 2回目はパンクすることもなく、全ルートを走りきりました。

やはり、かえで通りは走りやすく、武蔵境通りは意外と走りにくい、そして、かえで通りを通るルートなら十分通勤に耐えうる (雨とか降ってなければ) と判断しました。少なくとも冬の寒い日の夜は大丈夫だったので、後は反対に夏の暑い日も大丈夫なら大丈夫。

比較検討

ここで夫婦で再度話し合いました。

一応、自転車での往復を実際に体験することで、私としては、通勤の観点で、あの土地なら "駅からの距離" を許容することが可能であることを伝えます。

ただ、高い買い物だけに、妻は本当に駅近でなくていいの? というのを気にしていました。駅からかなり遠いといえども、安いという価格帯ではありません。こんなに譲っているのに、安くない。それは、同じお金を払っているのに、勿体なくないかと。これだけ駅遠だと、資産価値的にも将来大いに下がる危険があるのではないかと。

そこで、妻は再度、"都心からの距離" への許容を視野に、不動産を探し始めました。

私達夫婦の、周辺環境に対する大きな要望の一つに、大きな都市型公園がある、という点があります。今住んでいる三鷹台なら、井の頭公園、以前住んでいた武蔵小山・下目黒エリアなら、林試の森公園深大寺北町なら、神代植物公園など、といった感じで、やはり気に入るポイントの大きなウェイトを占めているのが、この大型公園の存在なのです。

そういった観点から、出てきたのが、小金井公園が近くにあり、スタジオジブリのスタジオもあるという武蔵小金井、もしくは、昭和記念公園が近くにあり、近年再開発により、非常にきれいな町並みとなっている立川立飛エリアです。

ただ、そういったところも、一長一短があり、いいなとは思うものの、必ずしもビビッと惹かれる感じではありませんでした。

そんな中、今住んでいる三鷹台の中で、ぎっりぎり予算内に収まりそうな価格で販売している建売住宅を見つけました。いや、通常だと、三鷹台だと土地の値段だけで割と予算オーバーになるような、恐ろしい地帯なので、そういう物件は見つからないのですが、多少土地が安くなる理由があるのと、おそらく建物が華奢なことにより、その値段に収まっていると思われました。

三鷹台はもちろん気に入っているので、それもありかなぁと考えたりで、やっぱり比較をすると泥沼にハマっていく感じがありました。

ネクストアクション

再度、迷走気味になりそうな中、これ以上探しても、状況がめっちゃ変わらない限り、何の躊躇もなく (つまり、許容ポイントがほとんどない状態で) 買える物件など出てきそうにありませんし、今買うなら、ある程度腹を括って決める必要がありました。

いや、実は、ちょうど家探しを始めた1月中旬から明らかになり始めた新型コロナウィルス関連の騒動が、ちょうど今これを書いている最中であるここ2-3日に、イベントの自粛要請や小中高校の突然の一斉休校要請など、政府側の突然のアクセル全開によって、ますます大事になりつつある中、株価も下がってきて、なにか状況も変わりそうな予感がしていて、この時期に買うのはよかったんだろうかという迷いはあるものの、何事も腹を括らないと進まないことだけは確かです。もし、今後すごく地価が下がったりしたら、もはやそれは運を持っていないとしかいいようがない。。

そういうのも含めて、息子にとっても何か教訓になればと思い、この記録を残しているんですから。

次回、土地編の最終回です。つづく。

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